総合評価:★★★★☆(4.0 / 5.0)
副業まわりの教材を自腹で試している、穂村です。
今回はBrain教材ではなくて、和佐大輔さんの「AIライティングブートキャンプ」という講座です。無料の第0章がフロントにあって、その先に完全版(9,800円)が続く構成になってます。
わたしがこれに手を出したのには、ちょっと恥ずかしいきっかけがありました。
きっかけは、止まってた自分の教材です。Brainで『コンテンツなきわたし』という教材を作ろうとしてたんですが、H2の見出しを立てて本文を6割ほど書いたところで、ぱたっと手が止まってしまって。2026年の5月ごろの話です。
残りをAIに手伝わせよう、と何度か書かせてみました。でも出てくるのは、型は整ってるのに体温のない、誰でも書けそうな文章ばっかり。「あれ、こんなはずじゃなかったのにな」と、画面の前で固まってた側の人間なんですね。
そんな手詰まりの状態でこの講座の第0章を見たら、思ったより刺さってしまって。ちなみにこの記事は、第0章だけでなく完全版(9,800円)まで自腹で受講したうえで書いてます。
順番に書いていきます。
一言まとめ
一番の特徴は、プロンプト集を配って終わり、みたいなノウハウ商材とは向きがまるで違うところです。
「どのAIツールが最強か」みたいな話はほぼ出てきません。代わりに「書くという作業をどう分解して、どこをAIに渡すか」という工程の話が中心になります。
なので、手っ取り早いコピペテンプレ狙いで入ると拍子抜けするかも。逆に、AIに書かせると毎回微妙になる原因を知りたい人には、けっこう芯を食った内容だと思います。
良かった点
1. AIを「魔法の道具」ではなく「新入社員」として扱う発想
この講座の土台にあるのが、AIを一発で完成品を出す自販機として見ない、という考え方です。
新しく入ってきた新入社員に、いきなり「いい感じの記事書いといて」と丸投げしたら、そりゃ微妙なものが上がってきますよね。AIも同じで、文脈・目的・お手本を渡して、少しずつ育てていく。
わかりやすい例が、じつはこの記事なんです。最初、わたしはこの原稿をAIに一発生成させました。それっぽく型の整った原稿が出てきた。けど、やっぱり体温がない。そこで、読者像(AIに書かせて薄い文章に悩んでた昔のわたし)とか、どんなトーンで書くか、といった文脈を先に渡してから、ブロックごとに書かせるやり方に切り替えたんです。すると同じAIとは思えないくらい、文章に芯が通りました。
言われたら当たり前なんですが、わたしを含めて多くの人が、AIを「入力したら答えが出る箱」だと思って使ってるんですよね。ここの発想がひっくり返るだけで、出力がわりと変わります。
2. 「1プロンプト=1タスク」で工程を分けるやり方
この講座では、書く作業を大きく4つのフェーズに分けます。ざっくり言うと、まず方向性を相談する段階、次に骨組みを作る段階、それから本文を書く段階、最後にダメ出しして直す段階、という流れ。
肝は、これを1つのプロンプトに全部詰め込まないこと。1回の指示で1つの仕事だけをやらせる。
わたしがさっきの一発生成を頼んだときの指示、いま思えば欲張りすぎでした。構成も、本文も、まとめも、いっぺんに出して、と。1回のプロンプトに仕事を何個も詰め込んでたんです。結果、どのブロックも当たり障りのない、のっぺりした仕上がりになりました。工程を分けて1個ずつ渡すようにしたら、AIが迷子にならなくなった感覚があります。
ここは無料の第0章でも考え方の入口が掴めます。ここだけでも見る価値はあると思いました。
3. 「AIに渡す前の、自分の中身」を先に言語化させる設計
わたしが一番「おおっ」となったのがここです。
この講座、AIに書かせる前に、自分の価値観・目的・一番言いたいこと・自分にしか書けない体験・自分の来歴、といった”原液”を先に書き出しておくことを推してきます。
つまり、AIライティングと言いながら、最初にやるのは自分の棚卸しなんですよ。
じつはわたし、この「自分の中身が空っぽ」問題を、そのまま教材のタイトルにしてたくらいなんです。『コンテンツなきわたし』。書くネタとしての自分が無い、という自覚だけは先にあった。で、言われるまま5つの原液を書き出してみたら、価値観や来歴は思ったより出てくる。けど「主張=一番言いたいこと」で、いちばん手が止まりました。自分、意外と言いたいことを言語化できていなかったんだな、と。
理由はシンプルで、書き手の中身が空っぽだと、AIは当たり障りのない一般論しか返せないから。逆に、その人にしか書けない体験や視点を材料として渡せば、AIはそれを文章に整えてくれる。AIは0を1にするのは苦手で、1を10にするのが得意、という話です。
正直、AI教材というより、発信で埋もれてる人ほど効く話だと思いました。
気になった点
ここからが本題。
正直レビューなので、手放しでは褒めません。買う前に知っておいてほしい引っかかりも書きます。
1. 「楽して量産」を期待すると、たぶん裏切られる
この講座、想像以上に「手を動かせ」と言ってきます。
象徴的なのが「ボツ案の量が、そのまま成長量になる」という考え方。悩んでる時間を減らして、とにかく手数を出せ、と。
正直に言うと、最初に引っかかったのはここでした。ぐうの音も出ない正論なんですが、わたし日中はほとんど時間が取れない生活で、机に向かえるのは1日1時間あるかないか。その1時間で手数を出せ、と言われると、「その時間がどこにあるんだ」というのが本音でした。
ボタン一つで全自動、寝てる間に量産、みたいな夢を見て入ると、方向性は真逆なんですね。むしろAIを相棒にして、自分がちゃんと関わり続ける前提の内容です。わたしはその思想は好きなんですが、「AIに全部やらせて自分は楽したい」というモチベーションの人には、正直しんどいと思います。
2. 完全版の先に、さらに講座が続く構成(ファネル)がある
これは和佐さん個人がどうという話ではなく、この手のオンライン講座に共通する構造の話として聞いてください。
無料の第0章から完全版(9,800円)に進むと、その先にも関連講座が段階的に案内される導線があります。学びたい人には学び続けられる設計ですが、無料に釣られて勢いで全部揃えると、気づいたら出費がそこそこ膨らむ、という展開はあり得ます。
一つひとつの中身がスカスカという意味ではなくて、「入口が無料だからこそ、その先は冷静に、要るものだけ選ぶ目線で見た方がいい」というだけの話。ここは一般論として頭の隅に置いといてください。
3. 無料の代わりに、メール登録=ステップメールは届く
第0章は無料ですが、視聴にはメールアドレスの登録が要ります。当然そのあと、案内のメールは届きます。
これ自体はごく普通の仕組みですし、そのメール自体が「売れる文章とはこういうもの」という生きた教材にもなってました。ただ、メールが届くのが煩わしいタイプの人は、そこは織り込んで登録した方がいいです。合わなければ配信解除すればいいだけの話ではあります。
4. ツール本というより「思想・工程」の本。人によっては抽象的
「今日から使えるプロンプト20選」みたいな即物的な中身を期待すると、抽象度が高く感じるかもしれません。
工程の考え方、AIとの向き合い方、書き手の中身の言語化。この土台の話が中心なので、「で、結局どのボタンを押せばいいの?」と思うタイプの人には回りくどく映る可能性があります。
わたしはこの抽象度こそ価値だと思っていますが、好みは分かれるところです。
こんな人には合うかも
- AIに記事を書かせると毎回「なんか薄い」で終わってしまう人
- 自分の体験や視点を言語化して、発信の資産にしたい人
- 小手先のテクより、工程や仕組みで考えるのが好きな人
- ブログ・note・Xなど、書く発信をこれから伸ばしたい人
- まずは無料の第0章で、自分に合うか確かめてから判断したい人
こんな人には物足りないかも
- ボタン一つで全自動、寝てる間に収益、を期待している人
- 自分は手を動かさず、量産だけをAIに任せたい人
- すぐコピペできるプロンプト集そのものが欲しい人
- ステップメールが届くのが強いストレスになる人
- すでに自分のAIライティング工程が固まっていて、迷いがない人
まとめ
わたしにとってこの講座は、「AIライティングのテクニック集」ではなく、「AIと一緒に書く、という仕事の設計図」でした。
AIを新入社員として育てる。工程を1タスクずつ分ける。書く前に自分の中身を言語化しておく。この3つの土台が入るだけで、丸投げして薄い文章しか出せなかった頃とは、出てくるものが変わった実感があります。現に、6割で止まってたこの記事も、リレー式に切り替えたら最後まで書き通せました。
完全版に進むかどうかは、わたしもわりと迷いました。9,800円。飲み会2回ぶんくらい。背中を押したのは、第0章の時点で「工程を分ける」という考え方が、止まってた自分の教材にそのまま効きそうだと感じたことでした。
これで誰でも稼げる、みたいな保証をするつもりはありません。手を動かす前提の内容なので、そこはハッキリさせておきます。ただ、「AIに書かせるとゴミが出る」で止まってた過去のわたしみたいな人には、詰まりを外してくれる中身だと思いました。
ありがたいのは、入口の第0章が無料で見れること。完全版を買うかどうかは、その第0章を見て「あ、この考え方は自分に要るな」と感じてから決めればいい話です。合わなければ、そこで引き返せばいいだけ。まず無料の範囲で、自分の目で確かめてみてください。
具体的な手順やプロンプトの中身は、ここでは伏せておきます。ネタバレになるので。気になる方は第0章を見て、自分の状況に合うか判断してみてください。
※ 第0章はメール登録(無料)で視聴できます。合うか確かめてから、完全版を判断できます。
評価まとめ表
| 項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| 考え方の新規性 | ★★★★☆ | AIを「育てる新入社員」として捉える土台が効く |
| 工程設計の実用性 | ★★★★☆ | 4フェーズ・1プロンプト1タスクは持ち帰れる |
| 再現性 | ★★★☆☆ | 手を動かす前提。楽して量産は無理 |
| 入口のハードル | ★★★★★ | 第0章がメール登録だけで無料 |
| 即効性・テンプレ性 | ★★☆☆☆ | コピペ即使いを求める人には抽象的 |
| 価格に対する納得感 | ★★★★☆ | 完全版9,800円。工程まで学べるなら妥当 |
| 総合評価 | ★★★★☆(4.0) | まず無料の第0章で合うか確かめてから判断できるのが良心的 |

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